/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

いつか語れる日が来たら

今ではない、いつか、語れる機会があれば、

心に残る試合を見られたことに感謝の思いを伝えたい。

起伏の激しい長いシーズンに一喜一憂しつつも、愉しめたことを目一杯表現したい。

そして、今は、…今は、どんな形であれ、このシーズンを、しっかり締めくくれることを、心から願って、自分の体調を整えながら、準備をしていたい。

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2020/02/23 つくばカピオ

あとのことは、また、いつか。

中と外と接触について

最近、どういう立場で自分がその場所にいるか、というのが、まちまちで、そのときそのとき、課題を突き付けられている感がある。

んだもんで、この週末の試合、そして、その後のひとやものの動き、について、必要以上に考えさせられるところが大きい。表題に関して書いたところについては、おそらく、見る人それぞれに「普段はこうであって」というのはあるのだろうから、誰にでもあてはまる「正解」ってないのかもしれないが、でもそれでも正解はあってほしい気はしている。少なくとも、昨日はあったんだろうが、今日はいかんともしがたかったのかなと。

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唐突に水戸のチャレンジカメラの映像でございますが、この日は関係者の順路と観客の順路がしっかりと区分けされててさすがだなと思っておりました。

昨日も書いたが、今週のV2リーグ開催については、新型コロナウイルス対策のため、かなりの厳戒下、いつもとかなり異なる状況下でおこなわれた。基本的に、感染を防ぐための対策を観客に求め、チームや選手との接触を避ける方向へ進めるために、普段おこなわれているいろいろなことを回避しようとしていた。例えば、キッズエスコートについては、それ自体をおこなわない、おこなうとしても手をつないだりハイタッチしたりしない、試合後のファンサービスはおこなわない、プレゼント等についてはチームスタッフが預かってそこから選手に渡す等…

そもそもV2の複数会場において、その基準が違った状態で運営されている時点で、難しいのだろうなあと感じていたところはあるのだが(たとえば、聞いた話によると、稲城会場ではキッズエスコートやサインボールの投げ込みが中止されたという。カピオではそれはおこなわれたが、試合前に選手同士が握手するのを抑止するという動きがあったりした)、この日カピオで見ていて、試合後に、あー、という事案は、あった。

キッズエスコートを中止しなかったカピオには、様々な事情は手伝ったのだろうと思うが*1、きょうは、試合が終わった後に、選手の関係者(家族とか、件のエスコートキッズとか、友人とか)が、入り口付近でいろいろな人が行きかうニュートラルなゾーンで、選手本人と交流するような状況になっていた、というところを、制御しきれていなかった。きのうも、そういうシーンは発生しそうになっていたが、見かけた会場のスタッフが「あ、今日は、できない状況なので」と制していた。きょうは、制しきれずにいて、いくつかの「選手を囲む誰かの輪」と、それを納得できない表情で見守るファン、という図式が、各所に起こっていたように見えた。

関係するひとというのは各所にいる。そりゃそうだ。ただ、普通に見ている限りでは、誰が「関係者」で、誰が「そうではない」かというのは、おおよそわからない。見る者が楽しみにしていることの内容によっては、この週末の会場は非常にストレスを伴うものであったのだと思う*2

「関係者」というか「中の人」が選手と会ったり話をしたり交流を深めたりすること自体については、この厳戒下であっても妨げられることではないのだろうと思う。だが、見ている者には、同じように客席にいるひとであった以上、どこまでがその対象となるひとなのかがわからないのである。

せめて、見えないところで、見えないように、と、案内しつつ進めることはできなかったのだろうか、とは思う。それは選手の側もそうで、「今回はこーこーこういう事情なので、ご理解とご協力を」とちゃんと言って、エリアを分断することはできなかったのだろうか。そこでなーなーで交流が始まっちゃうから、ねぇ……と。

個人的には、報道担当者としてその場に居合わせることが少なからずあって、上のカテゴリでは、「関係者」と「お客さん」の導線が極力分けられているのだなということに、つい最近感心したばかりであった(水戸の合同開催なのだが)。先週のサフィルヴァホームゲームでも、関係者と一般入り口はフロアを分けられていたし。これは長年のセオリーで運営されている会場ではなかなか難しいのかもしれない。常時は今の状況でいいのかもしれないが、今回のような非常時においては……というようなことを思うのである。そして、(それが任務であるとはいえ)取材などという行為を通して選手やスタッフに接して言葉を交わすことができる人間として、自制と自省が必要な案件なのだろうな、と、次の週に向けて襟を正そうとしたが、着るものの都合で正す襟がなくてどうもすみません。なのである。

*1:そもそもサンガイアユースの募集要項に「キッズエスコートあり」と特典として示しているとか…とは思っていたが、それ以外にも。今回は遠方から選手の出身組織を呼んでエスコートしてもらっていたということもあったようだ

*2:今回は、個人的に、自分にとっても例外ではない

カピオの10セット

新型コロナウイルス対策で、さまざまなイベントに関して中止や規模縮小の動きが出ている。ちょうどV3が終わって、今週になってから、大きな動きが出てきた。これはV.LEAGUEに関しても例外ではなく、20日に「新型コロナウイルス感染症に対する対応について」という通達が出された。この後予定されている公式戦( V1ファイナルステージ、V2レギュラーラウンド、男女チャレンジマッチ)は予定通りおこなうが、チームや選手とファン等との接触、交流は極力控える、という方針が打ち出された。V2に関してはその通達をベースに、各ホームゲームで何をやって、何をやらないか、というところについてはホームチームの判断に委ねられた部分はあるようだ。前日までに、開催チームからのメッセージが出され、見る者も心の準備をして、マスクをして、入り口でアルコールスプレーを噴きつけ(そうだよなカメラも消毒しなくちゃな)その場に臨んだ。

(以下心の声)

んったって、なんでつくばカピオ開催となると、なんか予期せぬことが起こるんだぁねぇ。忘れもしない、2011年3月12日からの開催。肩に力を入れて出場チームの紹介記事などあげていた。11日は明日何時に家を出ようかなどと考えを巡らせながら金曜の仕事にいそしんでいたが(ここで音声は途絶える)

dhalmel.hatenadiary.jp

とか、2014年の2月だって、首都圏大雪と予報が出て、その通りに雪がいっぱい積もって、雪に翻弄されて(帰りの飛行機が3時間遅れたとかあったなあ)、その中で開催されたが、現地にたどり着けなかった方や、帰るのに難儀した方は多々いらっしゃるというし…なんというタイミングなのだと。いちどお祓いをしたほうがよいのではないかと。

(心の声ここまで)

今回だってだ……けど、試合は普通におこなわれる。もうそれだけでじゅうぶんだ。今回、控えてと言われているようなことって、たぶん、初めてここで試合を見たときには、していなかったし気にしてもいなかったよな、ということを思い出しつつ、受付横に立つきゃぷてん等身大パネルに一礼?し、試合会場の中へ向かった。

第1試合の大同特殊鋼-埼玉、第2試合のつくば-きんでん、ともにフルセットになった。つまり、たっぷり10セット、この場で力のこもったバレーボールを見ることができた。もうそれだけで、それだけでもう…だ。試合個々について思うところ、言いたいこと、満足したこと、できなかったこと、いろいろあるのだが、試合の流れの中で、どのプレイをどうとらえるか、ということについて、思いを致した時間ではあったのかなと考えている。

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一丸の意味を問いつつ、その場で見るまで、そして、そのあとも、問いつつ。
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週末雑感 あるいは 終わったものと『まだまだ』続くもの

(目で、あるいはカメラで追っていて、とてもたのしい選手だな、って、さきの週末も思いました。ぜひ、大学のリーグ戦でも、見届けていければと思います。上級生になりますしね)

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サフィルヴァ#21こと札大・柿崎充選手(#10)

V3が終わって、V1のレギュラーラウンドが終わって、V2も残り1週か2週か3週。だいたい始まる頃には「終わる頃には、あっという間だなと思うんだろうな」って思うんだが、まさしくそういう時期にさしかかりつつある。

V3は、奈良ドリーマーズが、Vリーグの中に所属するチームとなって以来、初めてのタイトルを手にした。ン年前「えぬびーけー、えぬびーけー」という掛け声を聞きながら、その試合会場を後にせざるを得なかった頃から、近畿総合で初めてバレーしてるところを見て、それから何度か見て、ホームタウンを奈良に定め、Vリーグに参入し、おととしの旭川で初めてじっくり拝見し、監督のコメントをいただき、その後体制がかわって、旭川から移籍加入したひとがいて、……いろいろ思い出す。今季はフルセットが多かったが、粘り強さで勝利を積み重ねていったのが、今回の優勝につながったのだろう*1と思う。

そんな奈良と(ほかの2チームとも、だが)5試合を戦い、開幕戦を含め3試合フルセットの熱戦を繰り広げ、しかし一度も勝てなかったサフィルヴァ北海道は、結局3位で初めてのV3を終了した。15試合を戦った各チームの勝敗カウントってすごく相撲の本場所のそれに近い響きなのだが…サフィルヴァの星は7勝8敗、番付でいえばちょっと下がる、みたいな星勘定だ。だが、ライセンスとしてはV2に行けるS2ライセンスを持っているため、審議次第では*2、来季V2で戦う、ということになる、可能性は、高い。

ただ、ごくごく個人的に思うところをぶつけてしまうと、サフィルヴァの『昇格』については、1年くらい早いんじゃないかなと思っているのではある。先を行くヴォレアスみたいに、最初の1年で「うん、わかった、上行こうよ、もう」というのとは、ちょっと違う気がしている*3。まだまだ、このカテゴリで揉まれて、得るものをいっぱい得てからじゃないのかなと思うのである。

それ以前の話として、最近、しみじみと、「V2とV3を分かつポイントって、どこなんだろうな」というのが、ほんとにわからなくなってきている。そもそも、それは、V・チャレンジリーグが2つに分かれたときからそのまま引き継いでいる疑問ではあるのだが。V2のチームにもいろいろ思惑はあるのかもしれないが、そこは、まだまだ、よく見えないのではある。

初年度のサフィルヴァにとって、個人賞を3人が取った、というのは、おおきな収穫だったと思う。そして、『そこじゃない』ポイントについて、あるいはチームとしての戦い方について、おおきな課題を残したのだと思う。何らかの腕力で解決していこうとする動きや勢いも、観る者の預かり識らぬところであるのだろうと思ってはいる。

わたしはこの週末の取りまとめをしながら、きたる週末のカピオに向けて(つまり、大詰めのV2を見据えて)身体をぷるぷる震わせているのである。さきの週末、サンガイアは連勝し、カピオに向けて勢いをつけたもようである。思うところは多々あれど、それは別途。ヴォレアスにとって大切な首位攻防戦がおこなわれ、更にサンガイアがシーズンを〆る帯広を、その次の週に控えて、凍りつつ武者震いしながら。

(週末のしゃしんは今ここで展開するのを控えてます。その代わりに若干懐かし目なところを)

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スパイク賞、というのは大学以来で聞いた響きのような気がします。おめでとうございます。

 

*1:レギュレーションがかわって、勝利数優先になったのもでかいだろう

*2:というか試合後の挨拶などを聞くとそうなるのだろうなと思いつつ

*3:ヴォレアスのちゃれまに関しては稿を改めるかもしれない。たいがでびゅーおめ

札幌で、バレーボールを、いっぱい。

15日、16日と北ガスアリーナでサフィルヴァのホームゲームにしてV3グランドフィナーレ、という試合が開催されている。15日は当日現地に到着する選手もいるところかで試合開始時刻が遅めに設定されていた。ゆっくり家を出ようかとも思ったが、同じ日程で大学の道央大会が開催されているので、まず北大を目指すこととした。

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北海学園大学B。1セットを勢いよく先取。

主に学生審判育成を目的とした大会で、各大学はそれぞれの思惑に沿ってチーム(ときには複数)を登録してリーグ戦に臨む。数年前から年が明けてからの2月に位置づけられた。

2年前に書いたの:

dhalmel.hatenadiary.jp

昼過ぎから北ガスアリーナに向かうので、ほんとうにさわりだけの観戦になってしまったのだが、それぞれのチームが面白かった。新チームでガチに挑む所あり、引退した4年生がほんとうにこれがラストだよという感で出てくるところあり、一度チームを離れていたと思っていた選手を久しぶりに見られて胸が熱くなることあり、短い時間の中でもいろいろなことが頭の中で転がった。

そして、この大会にいてもおかしくなさそうなふたりの選手が、この日V2、V3それぞれの場所で出場した。同じ札幌の中で、パラレルに進む世界があるのだということ、それは、隔世の感であるなと思ったのである。

きょうは朝から最終戦へ。