/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

中と外と接触について

最近、どういう立場で自分がその場所にいるか、というのが、まちまちで、そのときそのとき、課題を突き付けられている感がある。

んだもんで、この週末の試合、そして、その後のひとやものの動き、について、必要以上に考えさせられるところが大きい。表題に関して書いたところについては、おそらく、見る人それぞれに「普段はこうであって」というのはあるのだろうから、誰にでもあてはまる「正解」ってないのかもしれないが、でもそれでも正解はあってほしい気はしている。少なくとも、昨日はあったんだろうが、今日はいかんともしがたかったのかなと。

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唐突に水戸のチャレンジカメラの映像でございますが、この日は関係者の順路と観客の順路がしっかりと区分けされててさすがだなと思っておりました。

昨日も書いたが、今週のV2リーグ開催については、新型コロナウイルス対策のため、かなりの厳戒下、いつもとかなり異なる状況下でおこなわれた。基本的に、感染を防ぐための対策を観客に求め、チームや選手との接触を避ける方向へ進めるために、普段おこなわれているいろいろなことを回避しようとしていた。例えば、キッズエスコートについては、それ自体をおこなわない、おこなうとしても手をつないだりハイタッチしたりしない、試合後のファンサービスはおこなわない、プレゼント等についてはチームスタッフが預かってそこから選手に渡す等…

そもそもV2の複数会場において、その基準が違った状態で運営されている時点で、難しいのだろうなあと感じていたところはあるのだが(たとえば、聞いた話によると、稲城会場ではキッズエスコートやサインボールの投げ込みが中止されたという。カピオではそれはおこなわれたが、試合前に選手同士が握手するのを抑止するという動きがあったりした)、この日カピオで見ていて、試合後に、あー、という事案は、あった。

キッズエスコートを中止しなかったカピオには、様々な事情は手伝ったのだろうと思うが*1、きょうは、試合が終わった後に、選手の関係者(家族とか、件のエスコートキッズとか、友人とか)が、入り口付近でいろいろな人が行きかうニュートラルなゾーンで、選手本人と交流するような状況になっていた、というところを、制御しきれていなかった。きのうも、そういうシーンは発生しそうになっていたが、見かけた会場のスタッフが「あ、今日は、できない状況なので」と制していた。きょうは、制しきれずにいて、いくつかの「選手を囲む誰かの輪」と、それを納得できない表情で見守るファン、という図式が、各所に起こっていたように見えた。

関係するひとというのは各所にいる。そりゃそうだ。ただ、普通に見ている限りでは、誰が「関係者」で、誰が「そうではない」かというのは、おおよそわからない。見る者が楽しみにしていることの内容によっては、この週末の会場は非常にストレスを伴うものであったのだと思う*2

「関係者」というか「中の人」が選手と会ったり話をしたり交流を深めたりすること自体については、この厳戒下であっても妨げられることではないのだろうと思う。だが、見ている者には、同じように客席にいるひとであった以上、どこまでがその対象となるひとなのかがわからないのである。

せめて、見えないところで、見えないように、と、案内しつつ進めることはできなかったのだろうか、とは思う。それは選手の側もそうで、「今回はこーこーこういう事情なので、ご理解とご協力を」とちゃんと言って、エリアを分断することはできなかったのだろうか。そこでなーなーで交流が始まっちゃうから、ねぇ……と。

個人的には、報道担当者としてその場に居合わせることが少なからずあって、上のカテゴリでは、「関係者」と「お客さん」の導線が極力分けられているのだなということに、つい最近感心したばかりであった(水戸の合同開催なのだが)。先週のサフィルヴァホームゲームでも、関係者と一般入り口はフロアを分けられていたし。これは長年のセオリーで運営されている会場ではなかなか難しいのかもしれない。常時は今の状況でいいのかもしれないが、今回のような非常時においては……というようなことを思うのである。そして、(それが任務であるとはいえ)取材などという行為を通して選手やスタッフに接して言葉を交わすことができる人間として、自制と自省が必要な案件なのだろうな、と、次の週に向けて襟を正そうとしたが、着るものの都合で正す襟がなくてどうもすみません。なのである。

*1:そもそもサンガイアユースの募集要項に「キッズエスコートあり」と特典として示しているとか…とは思っていたが、それ以外にも。今回は遠方から選手の出身組織を呼んでエスコートしてもらっていたということもあったようだ

*2:今回は、個人的に、自分にとっても例外ではない