/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

V2、V3とは、というのを、ぐるぐる考えている。

昨日、2019-20シーズンのV2リーグ男子が終了した。応援しているチームにとっては、予定より1日(だけ)早いリーグの終結である。今頃わたしは帯広にいたはずだったのだが、家の中でこれを書いている。非常事態宣言とやらが出たので、この土日は、V1のファイナルをDAZNで見たりしながら、存分に引きこもる所存である。

それにしても、である。

やっぱり疑問に思って、解消しきれないことはある。

機構のサイトは逐次更新されていっているので、2/26時点での発表をこちらから残す。

vbm.link

V.LEAGUE全般でいえば、ことしは東京五輪開催の関係か、例年よりもリーグ戦の日程進行が早いので、2/26時点で、女子のV1、V2、男子のV3、そしてV1のレギュラーラウンドとファイナルの上位2つを決めるところまでは終了していた。残るはV1のファイナル(決勝)、V2のレギュラーラウンド(各チーム残り1~4試合)、そしてV1-V2間の入れ替え戦であるチャレンジマッチという状況であった。

同じタイミングでおこなわれる予定であった、V1のファイナルとV2の残り試合について、26日の時点でVリーグは判断を分けた。

  • V1のファイナルは無観客で開催
  • V2の残り試合は当該日程においては中止、その後については緊急理事会で判断

この時点で判断が分かれたのはどうしてなのだろうなということだ。V1が、既にファイナルという機構主導フェーズに移行していて、機構ですぐ判断ができる状態であって、V2がそうではないからなのか(そういえば前週の「警戒しつつの開催」においても、V1とV2で、何をする、しないという扱いはわかれた)、V2は帯広を筆頭に移動距離が長い会場が多く、また、対象チームが多いからなのか、そもそも機構においては(建前と本音といろいろありつつも、本音の部分では)「ぶいりーぐ」といわれれば、それはV1のことを指しているのか。

26日のこの発表を受けて、SNSなどで見る限り、現場(選手とか)サイドに「ああこれで終わりなのだろうか」という空気が流れていたが、誰がどう、ミリの可能性があると思ったのか。試合をするしないの判断だけ先送りにして、結局打ち切りとなったのか、ということに、釈然としないものは感じる。たぶん速報ベースでは「V1のファイナル」について伝える優先度が高いというのは渋々納得するにしても、じゃあどうして違いがあるのか、そして2日を経なければ(沙汰が決まる緊急理事会の日程だけでもどこかで公示されていればそれは別)決められないくらい、代替開催できる可能性があったのか。新型コロナウイルスに関する情勢は日々変わっているのでそれはそれとしても、なんかもうちょっと上手く言ってよやってよ、という感は否めない。

かくして、V2リーグは打ち切りとなった。

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結果的に、2月23日の試合が最終戦になった(20200223、つくばカピオ

www.vleague.jp

2/28時点での「V2打ち切り理由」に関する記述(引用)

新型コロナウイルスの影響がいつまで続くのか現時点では不明な中、社員の外出禁止などを決めている企業もあり代替の日程・会場の確保が見込めない。
  (3月14日・15日にV・チャレンジマッチ、3月25日からはJVA主催の天皇杯皇后杯の開催予定があり、選手の契約期間の問題等の課題があり4月以降の開催は見込めない。)

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V2最終勝敗。試合消化率なるものをやけくそで付記。

打ち切り時点で試合消化数に最大3の差があり、3-4位についてはその差が如実に現れてしまった(どのチームの所為でもない)。こうなってしまうと、そもそも12チームでV2リーグを実施することが難しかったのではないかと邪推する。各チームの消化試合数が最後の最後まで合わないことは、日程が出た時点でわかっていたが、もうちょっとなんとかならなかったのかというところをいかように考えても、なんとかするのが難しかったのかなという考えにしかならない。だって12チームあるんだもん。

そう考えた時、V2が12チームで、V3が4チーム、という今シーズンのV.LEAGUEの編成に、果たして合理性はあったのだろうかというところに立ち戻る。2014/15まではひとつだったV・チャレンジリーグは翌シーズンからチャレンジ1と2の2つに分かれ、それがV2とV3に移行した。そこを分けた根拠もよくわからないし、更に遡るとVリーグの配下でもなかった2部以下相当のリーグ*1であるV2、V3に対して、機構がどのような意味付けをしているのか、そして、どんなリーグになればよいのか、そもそもV2とV3にはどんな違いがあって、これだけいびつなチーム数で分かれているのか。問いかける先のない疑問がいっぱい湧いてきて、そしてくすぶっている。

それを先日の拙稿では「V2、V3に対するV.LEAGUEのグランドデザインは?」と書きたかった、つもりである。幾分舌っ足らずであったという反省はしている。

http://vbm.link/38686/5/

V3リーグを(その上のV2もだが)どのようなリーグとして存在させるのか、という、V.LEAGUEとしてのグランドデザインが必要なのではないだろうか。 

組み込んだからには打ち出してほしいというところはある。それぞれに持つ制約の中で、精一杯の戦いをしている、それぞれの立場の方々を思う。

「今回は」仕方ない。そうは思いつつも、じゃあこれからどうするのだろうということを考えてしまう。V1とV2のチャレンジマッチがおこなわれるかどうか(おこなわれるにしても無観客試合であることは確定)は現時点ではなんともいえない。その試合がおこなわれるにしろ、おこなわれないにしろ、V2のチーム数は12か13になるのだろう。V2とV3の入れ替え戦はそもそもデザインにないので、S2を持つチームはV2ということになるのだとすれば、来季の日程編成は、さらに困難を極めることになるのだろう。

V2やV3をどうしたいんだろう、どうなりたいんだろう。バスケのB2とB3、JリーグのJ2とJ3……とも、ちょっと位置取り違う気がするんだよなあ、V2とV3。とりとめがないのと落とし所がないのと。

でもこれだけはひとつだけは。

11月から、たゆまず、戦い続けた皆様に、おつかれさまでした。それだけは。

そしてチャレンジマッチで、ちゃんと雌雄を決することができるように、今は、いうとおりに、じっくりと引きこもるのである。ヴォレアスも、トライデンツも、それぞれ練習すら難しい状況に直面するのかもしれないが、それぞれのベストを尽くして戦えるように。

*1:ちょうどわたしがサンガイアをきっかけに見始めたシーズンから、VリーグV・チャレンジリーグが出来たのだが、その前年までは「V1リーグ」(今のV1とは違う)という名でおこなわれていたリーグがあった。この頃から、昇格前のFC東京と、東京ヴェルディが熱い東京ダービーをしていた