/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

開幕のよろこび

V2リーグが開幕した。

せっかくの開幕週なので水戸にいる。もうすぐ帰る。GO TOキャンペーンの恩恵で2泊3000円台の部屋にいる。ただし、往復茨城空港を模索したが、行きの便が欠航になって、しかたがないので羽田に降り立ったらこんどは水戸への高速バスが全便運休になってた。

いつもと「違う」が多すぎた。

土曜日は開幕戦なので、取材記者として会場に赴いた。昼過ぎに会場に着いたら、第1試合の日立リヴァーレヴィクトリーナ姫路*1の終盤に入っていた。ヴィクトリーナはユニフォーム規定が変わって着用できるようになったスコートを穿いて、いつものピンクのユニフォームで試合に臨んでいた。リヴァーレは着く前には別のメンバーが出ていたとも聞いた。とにかく記者席(机のある1列の)が埋まっていて、あーどーしよー(膝の上で書くのみだが)と思っていたわけである。なお、その不安は、第1試合終了と同時に多くの方が去って、第2試合はしっかり席が確保できたので、杞憂に終わった。

開幕戦は奇しくも前回の(結果的に)最終戦と同一カードだった。あのときと同じように、アザレア石井が「筑波最強」と書かれた赤いTシャツを着てつくば側に正対してハカをやった。あのとき=2月のカピオで、新型コロナウイルス対策だーと言って急に警戒事項が増えた。そこからほどなくリーグは打ち切りになり、チームの活動は止まり、長い長い「違う」のさなかに入った。そうだった。そして「違う」の中で、サンガイアのお知らせにはおびただしく多い退団者の名前を確認し、さらに「違う」から、見送ることも出来ずにいた*2

いろいろあれど開幕して、此処のホームゲームとしては異例の観客数の少なさに加え、声を出せない状況でどう応援をしていいのかの戸惑いもあった。というか、土曜日は、立場上手をたたくわけにもいかず*3、これはどうしたもんかねーとは思った。

思っているうちに、第2セット以降は完全に埼玉のペースになっていた。記者はどちらかが2セット先取した後に、どの選手に話を伺いたいかを検討し、リクエストシートを提出することになっている*4。土曜日はそれが全然定まらずにいた。セットカウント1-1になって「あーもう1セット考える時間があるー」と思ったのは事実であった。ただ、そこからずりずりと…だったなあ。

というわけで記事を書いて上げている。見ている者以上に、勝った埼玉の方々が、「あの最終戦と同じカードで」というところをつよく意識していたように思えた。埼玉はスタートダッシュ…と思いきや、第2戦が1か月以上先という、それもまた今回の難しさのひとつなのだろうなとも。

そして、どちらの陣営も、まず「開催できたことに感謝、感慨」から始まった。何を置いても今季はそこであると、あらためて。

vbm.link

日曜日は一転、指定席での観戦とした。1ブロック中側のS指定の皆様には茶封筒に入れられたチームの顔男女セットが進呈されていたようだった(それもまたすごいいい)。自分の席はA指定だったがこれもまた良席だった。ドリンクホルダーが常設されていたのはさすがの新設アリーナ。

土曜の記事を書いてUPしてから、女子の試合の始まる前になんとか着。Vでは初めての電子チケットの扱いに戸惑いつつも入場。女子では、前日会見が終わったころに到着してアップしていたトヨタ車体が登場。リヴァーレは前日も組んでいたメンバーできょうはほぼ通してフルセットを勝ち抜いた。ホーム連勝。なんかええ自信がついて力が湧いてくるんじゃないだろうかと思って見ていた。

 

サンガイアの2戦目はきんでんトリニティーブリッツと。実はきんでんはV2で唯一北海道に来ないチームなので、ここで見るのが最初で最後になる恐れがある。

サンガイアときんでんといえば記憶に新しいのは、その、2月のカピオの土曜日である。きんでんがフルセットで勝っている。ずっとずっと、直前まで、どちらが勝つかわからない接戦だった、勝負を分けたポイントはほんとに些細なことであったという記憶がある。

そこから、サンガイアはかなりおおきくメンバーが変わった。監督とコーチは、部長と監督になった。そして、サンガイアという組織が、今とはまた違う、妙にぎらぎらした中に在ったころに、その真ん中にいた選手が、12シーズンぶりに戻ってきた。そして、見る側はコロナ禍で、新しいチームの様子を何一つ識らずに、開幕を迎えていて、それはそれは新鮮ではあったが怖かった。

この日が今季最初で最後になりそうなきんでんは、良くも悪くもきんでんであった感。きんでんの「らしさ」を増強しそうなルーキーが入り、いつも以上に粘っこいチームになっていた。ラリーが長くなる中で、どちらが根負けするか。序盤はそんな展開になっていたように思えた。

勝ってるときはそうであって、負けてるときはそうじゃない、みたいなチームの括り、かたち、というのはあるのだと思うが、今季のサンガイアを2試合見て思ったことは(ぃゃまだまだ固いがね)、それぞれの、みんなの、力を集められる状態になりつつあるということだ。おとなしく、でもどこか腹の奥に何かを残す、そして、腹の奥に残されたものが、どこかから大きくなっちゃって、ということを、今季は膨らませないように、そんなシーズンであったらいいよなあ。と、そこにもくもく湧き上がる期待があるのだ。会場の中では、喜怒哀楽を拍手の中に込めることはなかなか難しいので、ここに書いちゃうけど、だ。

サンガイアの次戦は1週空いて再来週、土浦。またもホームゲームだが、このご時世なかなか飛ぶのもゆるくないので、わたしはひたすらサンガイアの進化をたのしみにしつつ、「V.TVの応援」をしつつ、試合開始時間に画面の前に居合わせられるよう励むことにしている。わたしの次戦は砂川の予定だが、手をたたけないモードでそこにいるだろう。

とにかく、開幕できたことをありがたい、うれしいと思う。開幕したばかりでなんだが、無事閉幕できますように。である。

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引っ張るでもなく、押すでもなく。絶妙な立ち位置とタイミングを感じる。

 

*1:「ひ」にアクセントが入るのにしばしば違和感がある勢

*2:見送れなかったと思ったら迎えたかっこーになった方もいらっしゃった

*3:たまに道内のそういう場所で応援モードに入ってる方いらっしゃいますけどね

*4:ファイナルセットに入るときにもう一度考え直せる