/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

ほんとうによかった

そんなに泣かせないでくれリッツ・ダイジェスト(?)

それまでのあらすじ

コンビバレーと、細やかで愛情溢れるWebサイト更新が評判の立命館大学(以下リッツ)。12月に行なわれた全日本インカレでは文字通り台風の目となった。
まずグループ戦終了後、リッツ公式サイトは、故障した学連公式サイトに代わってトーナメント組み合わせをいち早く掲載するファインプレー。これには多くの大学バレーファンが涙した。
そして、トーナメントが始まって2日目、リッツは優勝候補の一角に数えられた中央大学を激戦の末下す。全日本の最終合宿まで残った中央大エースの福澤は、しばらく固まったままであった。
しかし、その一方、勝ち残ったリッツにも、大きな問題が起こっていたようだ…(以下枠内は立命館大学バレーボール部公式サイト内「ページ移転のお知らせ」より引用)

センターコートまで

昨日の試合中ブロックの際に、相手スパイクが眼を直撃した松島主将は、試合後の精密検査の結果、予想以上の負傷具合のため、残念ながら準々決勝戦は欠場となります。

急遽、翌日からのリッツは、松島主将の高校の後輩*1でもある、1年生の高濱を司令塔として戦うこととなった。

主将松島が不在という大きなピンチの中で、学生達はよくやりました。特にうちのようなチームはコンビの微妙な呼吸が重要なので、セッターが代わることはもの凄く影響が大きいことでした。

何はともあれ、慶應大に勝ったリッツは、ベスト4となり、土曜・日曜を東京体育館センターコートで戦うこととなった。これは勿論リッツ始まって以来のことである。
なお、主将の状況は…思わしくないようであった。

ご心配をお掛けしている松島主将の状態ですが、お医者様からは、厳しい診断を受けているので、明日と明後日の試合も欠場となることが濃厚です。この大会が最後という本人の気持ちを考えるととても辛いところですが、今は我慢に我慢を重ねるところです。チームの状況と彼の将来のことを見極めた上で、本人とも話し合った末の決断ですので、ファンの皆さんもご理解を宜しくお願いします。

食い下がる

東京体育館で2日ぶりのリッツを見た。序盤は日体大相手に一歩も引かなかった。観戦していて、体中の血が高速で回り回っている感じがした。

試合は惜しくも負けはしましたが、全国に立命バレーのねばり強さと元気さを、見せつけることは出来たと思います。

はい見せつけられました。ああはやくテレビでも見たい。
なお、日体に敗れたリッツは、最終日順大と3位決定戦を戦うこととなった。10時開始。ちょと早いけどなんとか試合開始に間に合うように行こうと心に決めた。
それは、最後の最後に追記された(と記憶している)この文面が、妙に頭に残ってたまらなかったからである。

それと明日の試合では、たとえ試合に不利になろうが、どうしてもやりたいことがありますのでそれを試合の最初にやります。チームの気持ちの表れだと理解して下さい。

「どうしてもやりたいこと」、そして最後まで

監督の「どうしてもやりたいこと」って何だろう、と思いながら、結局は試合開始ギリギリに東京体育館に着くアテクシであった。
順大のベンチ入りメンバーが前日の準決勝と微妙に入れ替わっていたことを視認した後、リッツの公式練習時にトスを上げる背番号1を一瞬目にした。そうかそういうことなのか…なんとなく納得していたら、試合開始直前のスタメン紹介で、確かに聞こえたのであった。「キャプテン、1番、…」
最初のプレーは順大のサーブから始まった。これ以上ないレセプション、そしてトスアップから同じ4年生の城が決めた。リッツ1-0で、1のプラカードを持った高濱がすかさず交代でコートに入ったのである。
なんかしばらく「あああああああああ」と声にならなかったことだけは憶えていた。

歓声の中、先取点を挙げ、予定通り高濱を呼びメンバーチェンジのコールをした時に、松島の顔を見ると目に涙が浮かんでいました。色んな思いがこみ上げたのだと思います。よくこの1プレーに集中し、思いの丈をぶつけてくれました。よくやったと思います。

ベンチにも「あああああああああ」が渦巻いていたのだなぁ。

 勝負の世界は甘い考えでは生きていけません。1点の重みや1点の怖さは、とても重要なことです。今回のこのような松島の起用は、そういう勝負の非情さから考えた場合、貴重な1回のメンバーチェンジをムダに使ってしまい、勝負を軽んじていると思われる方もいるかと思います。

 でも私は、勝負に徹することよりも、メンバーチェンジを1回使ってしまっても、人の世の中には、もっと大切なことがあると思って、今日の松島スタメン起用の采配を行いました。なので今回のことに全く悔いはありません。むしろシンに何とか最後の花道を作ってやりたいと相談に来た4回生に、大きく感謝したいと思っています。

実は帰宅後コレを拝見して、更に「あああああああああ」になったわけだが。

順大は大きい選手もいるが、本質的には「上手いチーム」なのだと思う。だから、あまりリッツのようなチームを苦にはしないのかな、と感じた。勿論これまでの疲れもあったのだろうが…
3位決定戦は思いの外一方的な順大ペースの試合となったが、立命館大学は「また見たいチーム(でもこのチームではこれがラストだったんだよな…往々にして、インカレはそういう切なさとの闘いとなる。去年の早稲田しかり)」として刻まれたのであった。

みなさんのお陰で立命館は強くなれました。

という一節を拝見して、また目頭に何かキた。感動をありがとうとか大嫌いなのに、何故じゃ!

そして週末へ

この週末(12/23-24)、青学記念館で、大学東西対抗が行なわれる。
リッツから西軍に3選手が選ばれている。松島主将は西軍の主将でもある。
だから、ちょっと気になっていたのである。これはどんな使い分けをするのだろうかと。西軍からもうひとり選ばれているセッターは、V・プレミアのJTに内定している福大・井上。だしなぁ…と。
しかし昨日更新されたいい報せ。また(ry

ご心配をお掛けしていました松島前主将の眼ですが、昨日こっちの病院で再度診断してもらった結果、快方に向かっているようで、運動OKのお墨付きを頂きました。よって明日からの西軍合宿にも参加し、東西対抗へも参加します。本当に良かったです。

感動をもらっただのありがとうだのってのは大嫌いなのだよ、わしは…(;´д⊂)でも、木曜日に遠目で、そして土日にセンターコートで見たリッツは忘れられないだろう。そして来年やっぱりつくばで待つ。ひたすら待つ、のだ。そうだ、そういえば、初めてリッツのWebサイトを見たきっかけは、つくばで行なわれた東西インカレに関するレポだったのだ(それについて書いた此処の記事)。
#湯野って旭川附属なんじゃのぉ。法政中島のいっこ上ですか。

*1:あのセッターの教え子である!