冷やし中華をはじめたときのこと
ことしは夏の訪れが遅めだ。ことしの冷やし中華、まだ始めてなかった。そうめんを茹でて冷やしてごまだれでいただいたりはしたけれど。
例年いつ冷やし中華を始めたかを克明に記録しているわけではないのだが、3年前の記録は見つかったのでそれについて書いてみる。
あれは3年前だった(昨日気がついて驚いた)。
わたしは9人制の実業団選手権という大会を見に、松江に行っていた。島根県は初めてではなかったが*1、ここまで濃厚にその場所にいたことはなかったかなという記憶はある。前日は、鹿島体育館という、松江からちょっと距離のあるところに行っていたのだが(すぺしゃるさんくすとぅえぶりわん)、この日はメイン会場である松江市総合体育館に行っていて、試合と試合の合間に、青い屋根のローソンの傍にあるラーメン屋さんで冷やし中華をオーダーしたのだった。
どういうわけか冷やし中華TLになったきのうのついったーで不意に思い出したことである。冷やし中華を挟んで、わたしはその体育館で見たいチームの試合を3試合くらい見て、その次の日も見ていたんだなと思い起こす。
その頃わたしはとてもどでかい(当社比)原稿を抱えていて、その最終仕上げをしながら現地に赴いていた。その原稿を書かせてくださった方の単行本が出ていて、それを読みながら読んで欲しい方に薦めたりしていた。何よりも、その場所の前後で、いっぱい葛藤したり、必要以上に思い入れを注いだり、泣いたり叫んだりしていた。
冷やし中華というキーワードだけでそこまでアタマがグルグルするとか、世も末かもしれない。ただ、しょうがないので書いておくのだ。
ある人生とか進路とかそういうところで境目が在る場合に、そんなにそんなに「あのときはこうだった、今はこうだ(きりっ!)」みたいに色がツートンカラーにまとまるとは思えない、少なくとも自分はそうだった(だからみんながそうなんじゃないんだろうけどね)、ということを、残しておきたいだけだった。
3年経ったんだなと。絵の具の色を変化させるくらいの勢いで、そこにいろいろ漂っていることは、あるんだなと。