バレーボールと「数字」
ここ数日、ついったーの自TL近辺で「バレーボールにおける個人成績の『数字』が持つ意味」に関する話題を興味深く追っている。
大会によって差はあるが、バレーボールにおいて、個人記録として表彰の対象となるのは概ね下記のあたり。
- ベストスコアラー(スパイク決定本数+ブロックポイント本数+サーブポイント本数)
- スパイク決定率(スパイク決定本数/スパイク打数)
- ブロック決定本数(ブロックポイントの実数/セット数)
- サーブ決定率(サーブポイントの実数/サーブ打数)
- サーブ効果率((ノータッチエース*1×100+サービスエース*2×80+効果☆*3×25)/サーブ打数)
- サーブレシーブ成功率(サーブレシーブ成功本数☆/サーブレシーブ受け数)
国内では数値でのカウント&数値順での表彰ではない下記の数値について、国際試合では集計の後ランキングが表示されている。確認できたら計算式を付記しよう。
- べストディガー
- ベストセッター
- ベストレシーバー
- ベストリベロ
尤も、各々の数字そのものが、即その分野における当該選手の力を示しているかといわれれば、「実際に見てないからわからんよーそれー」としか言えないことが多い。見ててもわからない場合もある。
- ベストスコアラー賞に関しては、当該チームのトスが特定選手に集まっていることの裏返しであることが多く、その理由が何であるかとも関連する。表彰された選手が打ち続けて決め続けたことについての敬意は払うし、それはそれとして。(参考)TBS・新タ悦男アナによるバレーボール世界選手権(男子)総括 - Togetter
- 陣形を崩したとか、次のプレイでの選択肢を減らしたとか、「数字にならないプレイ」はなかなか数字に出にくい。そして、「数字にならない(けど試合のゆくえを左右する重要な)プレイというのはなかなか語られにくく、語られたとしても理解されにくい。
- 記録するひとの判断によって数値の出方自体が変わる項目がある。上記リストで☆をつけたところとか
- ポジションこそあれ、チームが変われば「同じポジション=同じ役割」ではないので、それぞれの「決めた」という数字の意味合いも、各人によって違う。
先日ついつい呟いてしまったが、各々の「記録に残る数字」というのは、あくまでの、その大会固有の、そしてそのときのチーム固有の何らかの条件とセットにしてとらえなければ、妙な方向に進んでしまうのだろうと思うのだ。そして、数字だけが一人歩きするのは怖いと思うのだ。特に「見たことのない選手を知るために遣う数字」として遣われてしまうのは、ほんとに怖いのだ。
そこらあたりはあるのかなぁ、なにかがあるのかなぁ。「ミエナイチカラ」的な何かも、実は集計していったらなにかの数字に収斂されるのだろうか。
記録としてもっと見たい数字というのは確かにある。あるのだが、その数字を集めるために、どのくらいのパワーが要るのかということも、数字にちゃんと物を云わせるためにどんな調整が必要なのかということも、考え始めると途方に暮れてしまうので…本稿はここまでで。