それから1年
「あっちに越したらなかなかバレー見られなくなるから、今ちゃんと手をつけていないあれやこれを仕上げよう」
強調部分が嘘でした。
平然と1週後の開幕が待ち遠しいなどと申していたのだが、今日の日が暮れたあたりから、なんだかえらく突然去年の秋の最終週のことなどを思い起こしていた。引っ越し荷物を旧居から積みきっちゃってから宿に移動して、週末雨だというのに荷物の中にぜんぶ入れちゃったからと傘を買って、でも雨が降ったのではなくてえらく暑くなって、土曜日に勝てばまずはひとつ関門を突破すると思われたところが土曜日に勝てなくて、結局最終週にひっくり返ったリーグ戦。
それ以外のときがどうだったかというのはさておくとして、少なくともそのときのわたしの視野はかなり狭くて、されど恐ろしく深くて、今にして思ってもありゃなんだったんだろうと思うのだが、それをせーしゅんだと呼んでくださるのならそれはそれで嬉しいけれど、別に呼ばれなくてもいいし。
その先をどう過ごすにせよ、あの場にいる全ての4年生にとって、この週末が最後のリーグになるのだよ。それを終わりというか区切りというか締めくくりというかは別にして。
…ということは、アタマの中がぐしゃぐしゃでよれよれでどうにもならない時を過ごした1年前を思い出して、今の自分を省みて、3回回って、やっぱりそう思うのだ。
秋の終わりの翌週には秋の始まりを迎える。そんな2012年10月。
- その後、手と足が同じ方向に出るような状況に至った。
- 次の日の朝飛行機に乗った。