/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

あ〜…よかった。

実は…なんとなくこういうタイトルをつけたり、いつもの調子で文章を起こしたりするのが、ちょっとためらわれる。亜細亜がそれだけのパフォーマンスをしていたこと、亜細亜が今のチームで1部とどう戦えるかということ、いろいろ思うところはあるからだ。
でも、それでも、やっぱり、秋の入替戦だし*1、上にいる武大が踏みとどまってよかった、やっぱりそう思う。

関東大学バレーボール 男子1-2部入替戦

国際武道大学(1部8位)3-1亜細亜大学(2部1位)

国際武道大学は1部残留、亜細亜大学は2部残留)
23-25 26-24 25-23 25-22
国際武道)22橋本(2)→15中村(3)→12外山(3)→3小橋口(4)→13内山(3)→23吉田(2) L1山本(4)
亜細亜)10近藤(3)→5岩橋(3)→2高橋(4)→3李(4)→9松澤(3)→12金子(2) L1大上(4)

ホントに怖い怖い怖い試合だった。カラダに悪いっす…

第1セットは10点手前から亜細亜が抜け出す展開。最初の1点が入るまでにいきなり長いラリーが続き(結局亜細亜のポイント)、これから始まる試合の過酷さを予感させていたのだが、徐々に亜細亜がその高さとパワーで武大を引き離しにかかり、一時期は4点リードまで至った。武大は13-17から3連続得点するなど粘り、1〜2点差まで詰めていくが、最後はエース吉田を松澤が止め、このセットを亜細亜が先取する。亜細亜はサーブがかなり厳しく(1部に混じるとどうなのか、決定率を見るとけっこう謎ではあったりするのだが)、武大は必死でレセプションをするも、その後押さえつけられるという感じがしていた。
このセット、武大がなんとか2点差まで追いついたひとつのポイントに、先週の天皇杯からベンチに返り咲いたピンチサーバー・松村の存在があった。強烈なサーブは亜細亜の陣形を崩し、武大に勢いを与えた。
しかし…亜細亜優勢という傾向は第2セットの中盤まで続く。亜細亜の高さと(実は)速さに武大が翻弄される。1部リーグで武大を見ている向きには一瞬「いったい何が…?」と思わしむる、「コートの真ん中にボールがぽとんと落ちる」シーンまで見てしまい、気がつくと6-10。武大はタイムを取るが、なんとも…詰みかける。
まさに苦境の武大に何かをもたらすきっかけがあったとすれば、7-11から、亜細亜のエース李豊を1枚でぴたっと止めた橋本、だったのかもしれない。橋本は今春2部でデビューした、左利きの2年生MB。正直、春は「かなり頑張って将来花開くのを待つ」状況に思えたのだが、秋は徐々に勝負強いところを発揮しはじめ、要所要所で光り始めていたのである。
しばらくは走る亜細亜を武大が追う展開が続いていたが、16-19から4連続得点で、ついに武大は亜細亜を捕らえた。ちょうど後半の(全体的にちょっと早めだったか)切り札・古賀が投入された時間帯だった。
21-21から大ホームランをかます吉田に安定感がいまひとつ無かったのが気にかかりつつも、外山や中村の充実ぶりが徐々に吉田にも灯をつけていった感はある。

そして、先に亜細亜がセットポイントを握ったが、すぐ中村が決めてデュースにもつれこんだ武大に、再び橋本のブロックが出た。最後は亜細亜のスパイクミスで、後々考えるとキーになった筈の第2セットを、武大が取り返した。
セットカウント1-1になったとはいえ、膠着した大接戦が続くことには変わりない。第3セットは、亜細亜・高橋、武大・内山がともに2段を鮮やかに打ち合うシーンなどありつつ、ずっと接戦。このセットもほんとうに首の皮一枚で武大。
第4セット。まだまだ先は見えない。ずっと見えない。ずっと胃が痛い。武大9-8から亜細亜が高橋の鮮やかなツー(この後間を空けずにもう一度キタ)。吉田のミスなどもあり亜細亜が2点リード。一瞬「バレーボール好きか〜」という言葉がアタマをかすめた(ぇ)。
1〜2点亜細亜がリードした状態で終盤へ。武大は橋本の速攻で18-18となった時点で古賀投入。

古賀投入後のリベロ2枚的運用、は、今やセット終盤の武大の風物詩的になっている。山本との並びは、インカレで武大を見ることが出来なければこれが見納めになるのか…とふとアタマに何かがこみ上げた。でも、次のセットまでは…いかない、寂しい、かもしれないが、そうなるしかないだろう…ちょっとだけココロが乱れた、かもしれない。

20点を過ぎてから、武大はようやく追い込みに入った。応援席からは「武大ファンなら手を叩こう♪」が出た。手を叩きすぎて掌が真っ赤になった。そして吉田が2本続けて決めた。最後は…最後の最後に、ようやく3点、差がついた。

武大は残った。

「強いのと、勝負強いのは、違うんだよな…」
試合の前に、そう心配をあらわにした者があった。やっぱり、やめろやめろと言いつつも、去年のコトがアタマを去来した。先週、去年と同じように警視庁と死闘を繰り広げて散った天皇杯ブロックラウンドのことも、ちょっとアタマを掠めた。

でも、おちちゃだめ…

いろんなものが届いたんだろうな。届いてくれたんだな、ホントに。

武大を、来春は、来春も、1部で、見られるよ。

*1:前にも書いたことがあるが、基本的には秋は上に残ってほしいタチ。例外は2005秋の日体