/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

サンガイアは、追越車線を走ってきたヴォレアスと対峙する。

ことし100エントリ目。きょねんよりちょっと早め。

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ふんばるサンガイアを見たい。

11月23日、いよいよサンガイアとヴォレアスが対戦する。サンガイアのホームゲーム、土浦の水郷体育館に於いて、である。かたや4連勝、こなた4連敗、で迎える試合であることは、さておくとする。

脳裏に浮かぶのはいつのことであるのか。

チームが出来たばかりの頃に語られた望みのことか、Vリーグに出るぞと言っていたらリーグが再編され、2部相当からVリーグとなって*1、そこに打って出たときのことか、あと一歩のところで上位入替戦への出場権が絶たれたときか、入替戦で先勝し、あと1セットのところから逆転をゆるしたときか、或いは……

脳裏に浮かぶのはだれのことであるのか。

かつてこのチームに在って、その新しい挑戦を見送って、見送ったと思ったら地元チームのはじまりの場所にいたひとか、サンガイアがやってきた留萌の合宿で毎年みかけるひとか、サンガイアにはいなくなってしまった「母校」で活躍していたひとか、或いは……

ヴォレアス北海道が立ち上がって試行錯誤してかき回して駆け抜けてきた道のりを、わたしは時に地元駐在記者の顔をして見ていた。追ったところと、追い切れないようなすさまじいスピードで駆け抜けていくところを見ていた。気がつけば、追い越し車線でぱらりらしている存在なのかもしれない。否、もう姿が見えなくなる直前なのかもしれない。今まで挑んだチームと私たちは違いますからという声を聞きながら、ある意味悲鳴をあげながら、追っているのかもしれない。

10年以上、その場所の先に展望は拓かれず、それでもずっとふんばり続けているチームが、そこには在る。いつになく妙な力を身体のいろいろなところに入れながら、飛行機の重みのひとつになりながら、踏ん張るサンガイアを見に、そしてそこでひとつの壁を破れるサンガイアを見に、いざ霞ヶ浦へ行こう、と、やっぱり、余計な力を入れてしまうのであった。それは、いち個人としてのわたしの叫びに似た正直な思いでもある。

*1:再編前は「V1」というのは今でいうV2のようなところであった