/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

バレーボールのかなしみは、バレーボールでしか癒せない

割と前々から似たようなことを呟いていたような気がする。あくまでもプレイヤーとしてではなく、いち観戦者として、ではある。

黒鷲旗を見に行って、帰ってきた。感想もしゃしんも、すぐに書き出せそうにない。思った以上に、ひとつのことに、引きずられそうになってしまっているから。本来、黒鷲っていろいろなカテゴリのいろいろなチームのいろいろな選手が見られて、それぞれにたのしみを見出だせる大会であり、実際そういうことをして帰ってきたわけなのだが、その「全体的に、たのしかったよ」を一発で上塗りしてしまうような何かに囚われてしまっているところがあって、それゆえに、これからどうしたものかなぁと考えてしまっているような、そんな自分がそこにいた。
自分がどうかはさておき、黒鷲はたのしいことばかりではない。ついつい真顔になって何か考えこむ事案が多い。この時期国内のことを思うと、暗い話ばかりだからというのを、前に黒鷲に行った時のついーとを紐解いていたら見つけて、たしかになぁ…と思った。

今月、バレーボールに触れる予定はいろいろあるのだが、来月のことは、正直、今のところ何も考えていないし、考えも及んでいない。「見つめなおす」には最適な時期なのかもしれない。

しかしながら、黒鷲から帰ってきて最初の休みに自分が取った行動は、リーグ戦がなくても、やはりボールとネットのある場所へ向かう、ということだった。

いつも拝見している北海学園Facebookページに書かれていた今月のスケジュール。偶々、練習試合の予定を見つけたので、ゆっくりと、その場所に向かってみた。黒鷲で気になっていた試合の結果のひとつを見届けて、敗れたチームの監督と選手が、これがラストなのに宙に舞わなかったのを耳にして、ああそれはそれでいろいろ事情があるのかないのかどーなのかなと考えを巡らせつつ、道中で久々の場所に寄って腹ごしらえをしたあと、向かってみた。お昼の絡みがあったので、道順はいつもと若干違っていて、ずーっと平岸通を地下鉄駅目指して進んで、という感じになった。平岸通といえば、もう3年前になるのか、この通りがコースになっている北海道マラソンで、沿道に駆けつけたのは…そんなことを考えながら、だったのである。

練習試合は北海学園と、週末に2部の短期決戦を控えた小樽商大との間でおこなわれた。小樽商大のほうが大所帯だった。開幕戦を終えた北海学園のその結果は大阪からTwitter経由で識ったのだが、なんというか、非常に心が揺さぶられるような、いてもたってもいられないような、そういう結果だった。たぶん対戦相手が強かったんだとも思いつつ、それでも気にかかって…ではあった。ここ2シーズン、困ったときにはトスが集まってちゃんと決めきってくれたポイントゲッターが卒業しての厳しさはあるのだろうというのは想像に難くはなかったのだが、それにしても、速報で見たその点数に関しては、胸騒ぎがしてどうにもならなかった。

そんなこんなで行った場所。何故か、初めて「チームの方々を目の前にして、最初と最後の挨拶というか、感想というか、コメントを求められて話す」という体験までしてしまったし、かなりの割合で、いつものギャラリーではなくて、フロアから拝見してしまった。リーグ真っ最中と開幕直前のチームの対戦ということで詳細は控えるが、練習試合の最大の目的であろう、それぞれの課題を見つめて次の試合に向けての糧を得るというのを、おそらく両チームが達せられたのだろうと、そういう手応えを感じたことと、何よりもこの場所で、バレーボールを見て、触れて、感じられた、ということを、それをおおきな手土産にして、胸いっぱいの状態でこの場所をあとにした、のではあった。やっぱり、その場所は、自分にとって何かの原点になるのだということを、ほんとうに久しぶりに思い知らされたのだった。バレーボールのかなしみはバレーボールでしか癒せない、そういうことばを、嘗てよく口にしていたのだ。これが癒やしかどうかはさておき、そのことばを思い出しただけでも、自分にとっては上出来だったのかもしれない。

練習試合が終わり、学園をあとにして次の目的地へ向かう道すがら、黒鷲でジェイテクト東レが戦って、ジェイテクトが勝ったということを知った。そういえば先ほどの場所には、かつて史郎さんがいた。史郎さんに多大な影響を受け、受けただけではなく大きな力を与えた、そういう世代のOBと、さっきことばを交わしたばかりだったのだった。史郎さんには、東レジェイテクトの間にこの場所があったのだ。だからこその今なのだ、それを非常に大きく感じていた。

いろんな浮き沈みがあって、そのなかで、おおきなものが動いているのだ。ネットとボールとひとびとの営みに依って。ふと、自分がいたところと違う空間でそれに気がついて、その愉しさとおおきな意味を思い知ることで、改めて、その世界の広さに気がつくことがあるのだ。「場所」は、ひとつではないのだ。

[:W240]
Thank you Volleyball…叫びそうになったわな。どれだけ敬礼したらええんかね。

あしたは心して黒鷲決勝のTV放映を見よう…

関連?

改めて読んでしまいました。古田史郎選手インタビュー | バレーボールマガジン