チャレンジマッチの件。どうなってくれと願うのがまっとうであるかを長考している。
さすがに、今日になって、あ、今頃大阪に向けて飛んでいたんやなあという思いには至った。
この件についてどう考えて、どう願うのがいいのか、ということについて、そこはかとない踏み絵感もあるなあと。わたしが住む北海道にいるひと、直接当該チームを応援しているひと、あるいはバレーボール以外を普段見ているひと……と、それ以外のバレーボールクラスタ(主に見るカテゴリによってもかな)の多くと、若干の温度差を感じるところもある。斯様な状況になった際に、ここまで粘り強く(執拗に、に見えるかもしれない)主張するチームがこれまで存在しなかったのではないかとも思う。このチームは、そこに生まれたときからそういうチームなんだぞという認識が機構側に乏しかったのかもしれないとも考える。
わたしが応援しているチームが立ち上がった頃にも思ったのだが、このチーム、バレーボールじゃなかったら、こんなに苦労はせんのだろうな、でも、バレーじゃなきゃ達せられないものがあるからここに立っているのだなという感を非常に強く持つ。
新型コロナウイルスをめぐる情勢が日単位、あるいは時間単位で変わりゆく現況、書きたいことと書くのには気がすすまないことが混在するのだが、今思い考えるところをちゃんと残しておきたいと思い、重い腰を上げる。
わたしは、しばしば機会をいただいて、主に北海道での試合において、記事を書く立場にある。早くから、チャレンジマッチについては、現地である堺へ向かってその状況を記事にしようと考えていた。
新型コロナウイルスに関して雲行きが変わってきたのは、札幌でのV3最終戦(2/16)が終わった頃*1からで、翌週、V2がつくばと稲城で開催された折、「観客を入れて」の最小限の条件でなんとか試合がおこなわれた(わたしはつくばカピオにいたのだが、今思うと、開催出来てよかったなあ、だし、見られてよかったなあ、だった)。
カピオから帰ってきた頃、その週末(2/29-3/1)の帯広大会を控えたところで、さらに状況が変わった。シゴトバにて、北海道外への外出*2をしばらく控えるようにとの通達があった。この時点での「しばらく」は「ここ2週間」であった。開催3日前の2月26日、V2リーグの残り試合が(当該日程においては)中止となり、本来であれば帯広での開催前日の28日にはV2自体が正式に打ち切られた。
チャレンジマッチについては、この28日の時点で、お客さんを入れての開催はおこなわれないことになった。無観客で開催する方針、ただし、状況が変わったら中止もありうる、その際は入替えはしない、ということも、併せて発表された。
今回中止になって「無観客ででもというのは勝手な主張」とおっしゃる方もあったが、そもそも、そうじゃないのだ。もともと無観客「では」試合がおこなわれる方向性で、ことは進んでいたのだ。
わたしは「しばらく」が終わることに直前まで賭けて*3、機構に取材の申請を出していた。機構は無観客開催に際し、感染を防ぐために熟慮された導線、仕切りを考えて、どのような範囲では動けるか、どのような制限があるか、ということを識らせてきていた(さきに開催されたファイナルも同様であったと聞いた)。その範囲は平常時にくらべるとかなり限られていて、書くひとも、撮るひとも、アリーナには降りられない、個別で選手等に話を伺うことができないというような制限もあった。
北海道知事が出した緊急事態宣言等、状況が変わり、わたしは結局、先週末に、やっぱり現地に向かうのは困難であるという判断をせざるを得なくなり(そのあたりで、オノレの立場について考えるところはあった)、堺に向かうことを断念した*4。それでも、V.TVで試合の実況、解説はおこなわれるというので、まだ、それを見て、文章を書くという可能性は残されていた。
その日にも書いていたが、VC長野とヴォレアスが対戦する、ということ自体を、非常に楽しみにしていた。チャレンジマッチを「上がろうとする」側から見るときは、勝ち上がっていることからして、それなりの全能感に包まれている。殊にヴォレアスは創設以来、「なかなか勝てないシーズン」をおくったことがない。足踏みする理由は、その成績以外のところにあって……という要素が強いまま、ここまで来た。上にいる側がもっと強いチームに対峙して揉まれて、見た目の勝敗以上に大きく強く在って、上がろうとするチームの前に立ちはだかる。VC長野はそういう立場で挑んでくるのだと思っていたし、おそらく相当白熱した試合になるのだと思っていた。
今回、結局、ヴォレアスは揉まれて、場合によっては打ちのめされる経験をもすることなく、また「足踏みは成績以外の要因で」を繰り返すことになる。見るものがそういう経験値を積み重ねるのは非常に危険だと思うが、だからといって「じゃあ特例でV1の11チーム目に」ということを、チーム自らが言い出すことではないんじゃないかというところに、違和感がある*5。じゃあ、どうすればいいのか、どう考えたらいいのか、ということについては、ちょっと考えてしまうところではあるが。
結局のところ「だから上に上がれませんでした」にならないように、来季、もう一度チャンスを掴んで、その先に行くということしかないのだろう。
今回のようにリーグが打ち切られた2011年*6から9年来、宿題を抱え続けているチームが、ヴォレアスと同じカテゴリに在ることを、何度となく静かに思っている。
参考:
これ以前に出ていた中止関連の記事を読んでいて釈然としなかった、無観客開催→中止に至る経緯について(尤も、機構側のせつめいではないのだが)、中止の場合に入れ替えがなされないことについて事前にチームが問い合わせをしていたことを、この全文(前半)における降旗GMの経緯説明において識ることができたことに感謝する。会見があることは当日の新聞で見たのだが、そろそろぼちぼちわたしの行動範囲もかなり狭くなってきてしまっていて…だった。
やっぱり、新型コロナウイルス氏にはさっさと立ち去っていただき、一日も早い収束を願うばかりなのである。この閉塞感をどうしたらいいの、なのである。閉塞したところで、集まれないし語れないしボールの音も響かないのである。仕方がないのでこの週末は家にこもり、またまた微妙な絵を描くのである。カピオから帰って以来、そんな週末が続いている。
追記(ではないんだが)20200324
チームサイドは、まだまだたたかう所存のようである。わたしはこの件について、もう追記をするつもりはないのだが、いつか記録として見るときのために、エントリにしきれなかった追記的なついーとを此処に添えておくことにする。
昨日のでやめておこうと思ってたけど、あと数ついーとだけつぶやく。 #チャレンジマッチ
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
おそらく、中止に際して「説明を求める当事者が現地に向かっていることがわかっていて、その直前に通達を流す」というのが、いちばんことをややこしくしている要因なのだと思っている。当事者は、今まで出会っているひとたちのように、言葉を発しずとも「わかってるから」というひとたちではないのに。
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
そして、たぶん、「nヶ月あるんだからどこかで延期できるだろう」ということについては、「いや、nヶ月しかないんだから」というのを、ちゃんと、わかるように説明しないといけなかったのだ。説明対象は、こういう方法ならできるんじゃないの、という案を、考えて取りまとめて出せるひとたちだから。
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
当事者の要望は、既に、その意見をちゃんと戦わせたい、ということだけになってるのかもしれない。相手が、そうすることが難しい組織だということは、わかっていても、わからぬふりをしつつ、看過できないのかもしれない。
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
これも伝わってないのかもしれないが、開催できない理由は、当事者と会場の事情だけではなく、試合運営を取り巻くひとの中に、そのひとが所属してる別のどこかの組織の意向、対策、判断によって、そこに参画できない状況になったひとがいて、それを埋められなかったというのがあるんだろうなと。
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
運営の仕組みを考え直そうとか、試合を開催できる方向にどう策を練ろうとか、これからに向けて、方向性や対策を考えられるようにしよう、ということなのだろうと(だとすれば、無意識のうちに対決姿勢に見せているんのは得策じゃないんだろうな。
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
そんなことを思った。
— でぐちきり (@dhalmel) 2020年3月14日
*1:このあたりは、まだ、用心のためにマスクをつけたりつけなかったりしましょうという状況だったと記憶
*2:つまり帯広はセーフだなくらいのことは思っていた←
*3:今思うとかなり虚しい賭けであった
*4:その手続きを進めている中で、乗る予定だった飛行機が減便で運休になっていたことに気がついた。結局飛べなかったわけではある
*5:件の署名に賛同できないのはそれが大きな理由だ。署名って、どうしてもそこに謳われている100%に賛同できなければ書くべきではないんじゃないかという思いはある
*6:あのシーズンはジェイテクトが入替戦に出られなかったのではない。入替戦に何処がでるのか決まらない時点で打ち切られてしまったのだ。そこだけははっきりさせておきたかった←