/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

そこで、どんなことばを繰り出すか

名古屋に行って帰ってきた。サンガイアは1セットを取ることも叶わなかったが、非常に濃く、熱くなれた2日間だった。この2日(サンガイアに限らず)、中位が星をつぶし合ってカオスになるには最後のチャンスだったとみているが、結局どのカードも上位チームがその位置を守り、その差は確実に拡がった。
V・チャレンジ2からは、機構入社内定が発表され、1位になればチャレンジマッチに出場出来るようになった、VC長野トライデンツの足音が聞こえてくる。ちゃわんちゃつーが対戦するのは最下位と最上位のみであるが、そこにどのチームが行くことになるのか、は、残り試合次第でどうにでもなる印象は受けた。

2月になっていた。つまり、チャレンジマッチ(上も下も)に出場するチーム、黒鷲旗に出場するチーム以外、このリーグの半数である4チームは、今月のおわりとともに今シーズンを終えることになるのだ。早い、し、そこから次への長い長い時間を思うと、気が遠くなる、し。

土曜日の試合を見て、土曜日、あっという間に一方的に抑えられた試合を見て、うっと唸った。前のシーズン終盤を思い出し(といっても、見ていない時期が多いのでエア思い出しも多かったんだが)、チーム総出で迷いの森に吸い込まれたその繰り返しにならないように、と、それだけを思った。日曜日の試合は、これからのチームの戦い方、心持ちを考えると、非常に大事なものになるのだろうと、そんなことを考えていた。

日曜日は悪い試合ではなかったと思う。数センチ、1点、2点、その繰り返しはあったので、ポイントには届かなかったが、チームとして立ち向かっていこう、繋げていこう、追いかけていこう、攻めていこう…それはぎゅんぎゅんと伝わってきた。だから、見ていて自然と声が出た。相手がその上を行っていた。トヨタと大同の黒鷲枠争い(未発表だが、今季もチャレンジ3枠だとして)は熾烈を極めるのだろうなというくらい、土日で見たこの2チームは非常に充実していた。トヨタ、ほんとうによく拾うし繋ぐし決め手も多々あったのだが、そこに付けいろうとしたサンガイアの念は伝わってきた。

だから、試合後に「あれ?」と思ったのだった。ちゃんと進んでいるけれども「結果」がついてこないときこそ、そこで見ている側のことばのチョイスは大事なのだろうが、よりにもよって、日曜の試合後、応援団席の前に並んだ選手たちは、団席からの強い叱責を浴びることとなったのである。わたしはブーイングはんたーいでもないが、土曜と日曜の試合を見ていて、その強い調子は、日曜日に発せられるべきことだったのだろうかと疑問が残った。
ブーイングはんたーいではないけれども、そういうことばは、今、このときのチームや選手に発するには、非常にシチュエーションと中味を吟味する必要がある、とてもむずかしいものなのだろうと思うのだ。

いいことだけを思い出して、いいことだけを積み重ねて、次へ進んで行ければ良いのかもしれない。そう思って、試合が終わったあとの場所で、口にも出してみた。だって、こちらが言わなくても、それぞれの選手にも、チームにも、突き刺さっているのだもの。突き刺さっているものをさらに突き刺していくことが何になる。迷いの森の深くに追いやることにしかならないんじゃないのか。森から抜けられないままラスト大分ですよー、って、それどうなのよ。ことしはもうやだよそういうの。

ともかく、この1ヶ月である。そこに、総てを乗せていきたい。ただただ、見守りたい。もし、森じゃない方向へ押せる力があれば、それはそれでいいなと思う。

プレミアのチームも強いからみんな凄い、というのではなくて、チームによって特徴があったり、武器となるものがあるんですよね。サンガイアも、もちろんいろんなプレーとか、いろんなところでまだまだ劣るところがあるってみんなが自覚して、その部分を強化してという段階はあると思うんですが、その先も見据えていると、ちょっとおもしろくなるのかな、と思うんですよね。

もちろん、全部が全部強くなって凄くなって行ければ、それは簡単だと思うんですが。

10シーズン目のサンガイア-中編:冬夏青青 | バレーボールマガジン

一昨年の夏の元さんインタビューから、今になって心に沁みることばを思う。いまのサンガイア、ツッコミどころはいっぱいあって、もがいていて、見ていてもどかしいところがあって、それでも、否、それだからこそ、愛おしい存在であって。

今月は、今月のうちは、精一杯。見つめていきたい。