/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

「見たかったんです」

いつもいつも、文章は収束させたいと思って書いている。これから書こうとしているものなど特にそう思っている。ただ、しばしば、書き手のそういうねがいはどこかに飛んでしまう。

このエントリは、たぶん、これの続きだ。

ひとはいろいろな理由でナニカに興味を持ったり惹かれたり情熱を注ぎたくなったりする。わたしは、何となくブログを書き始めて2年目の夏に、その後あたらしいチームが生まれるに至るムーブメントに心を動かされた。そのときどきで興味の幅とか強弱とか距離とかいろいろあったが、結局心のどこかにその存在はあった。このブログは、書き始めて2年目くらいから、じわじわと、ほぼバレーボールのことを書くブログになっていった*1

「チームを応援するうえでキニナル存在」である個はいたが、取り立ててどの選手の贔屓であるというのはなかった。というか、全般的に、そういうのは薄かった。徐々に雲行きが変わってきたのが6年くらい前だった。その後も、こちらで地元の大会を見ていて、キニナル「選手」はいたし、いる。ただ、どうしても(その前からの習性なんだろうが)、極力表に出さないように出さないようにしていた。

ここ半年ばかり、予期せぬ心と体の動きに際し、もうどうにもならなくなってきた、んだろうなと思ってきている。どうにもならないので、どうにもならないなりに書く。

すきな選手がすきなチームにやってきたわけではなかったのだ。いろいろな理由−そう、たぶん、理屈ではどうにも説明できないかもしれないことを端緒に、いろんなすきがシンクロしたり相乗効果を以て増幅したりしているのだ。

先週牛久に行ってエキシビションマッチを見てきた。見ている自分のバランスが、必要以上に前のめりになっていた。コートの中もそうだったのかどうかはわからないが、最初妙に噛みあっていなかった。徐々に落ち着いていったし、今後に向けての糸口も掴めてきた感じがした。そして、それぞれの局面、どの折にも、コートの真ん中にその存在を感じ続けられた。まずそのこと自体が非常に嬉しく、そしてほっとすることだった。

7月のPOWER of GREENが終わり、次にこのチームを見られるのは留萌での合宿だ、ということで、非常にたのしみにしていた。札幌から2時間バスに揺られて向かった留萌にやってきたのは、しかし、サンガイアじゃなくて国体の茨城選抜なんだけどサンガイアということになっていた。現地でいろいろな方に「阿部さん移籍したんですか」と尋ねられた。無理もなかろう。無理はないから、順を追って「そうじゃなくて」と説明するのだが、説明する度にナニカがぽっかりと、であることに気がついた。いろいろと、難しい大人の事情*2はいっぱいあるのだとは、わかっていて。わかってはいるのだけれど…と、湯船につかりながらじっと心を落ち着けようとしていた…な。

ということがあって…反動なのかもわからないが…牛久では「見たかった」が溢れちゃったし、口をついて出ちゃったりもした。口をついて出られても、ポカーン(゜Д゜)だわな…。

牛久の帰りは夜遅くなってて、それから日々体力を回復させつつ、加藤さんの「地上の星」エントリ、そしてその去就に関する発表に触れた。本格的に、加藤さんの影はすーっと消えそうになってきた。されど、消えそうになると思い出してしまうし言及されるとスルー出来ないし、前から自分はそうだったのかな、と、疑問になるくらいだ。記事の中ではいろんなひとがいろんなコメントを寄せているのだが、ついつい、一部分の、行間、文字間まで深々と読解しようとして、空回りして、映像ばかりが脳内をぐるぐる回って、そしてどうにもならない…状態になったのが、先の週の後半だった。

開幕までに、どんな感じになるのだろう。もう、前のシーズンの思い出ではなく、ちゃんと「その足で立つ」べきシーズンにむけて、どんな歩みをするだろう…。考えたら、いても立ってもいられなくなってきた。九州に行くのは半年後に延ばすことにしようと思った。

ここまで見てきたこと、通ってきた道筋を振り返ると、まだまとまらないことはいっぱいあるのだが、しばらくは「前しか見ぬ」で行くのがいいのかもな。そう思いつつ、発したことばを反芻してみる。何言ってるんだ。

見たかったんだ。今を見たかったんだ。そして、これからも、そのときそのときを見たいんだ。見て何を感じるかとか…それは、見ることができてこそなのだ。だから、なにとぞ息災でいてね、ちゃんと鍵を握っていてね、と。

*1:ちょうど内部のモードをブログモードに転換したというのもあるし

*2:国体に向かう立場も、迎える留萌に対しての立場も…