/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

2019春の高校バレー北海道予選

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11月17日、北海きたえーるにて男女代表決定戦がおこなわれた。決勝含め特設コートで6試合、というラインアップだったが、諸般の事情により第1試合の途中から第4試合まで、つまり代表が決まるまでのところを拝見した。優勝したのは女子が札幌山の手、男子が東海大札幌であった由。

女子は旭川実-札幌大谷札幌山の手-帯広南商のいずれもフルセットにもつれ込んだが、いずれも札幌勢がフルセットを制して代表となった。第1試合が終わる頃に「フロアで見られますよー」という案内をいただいてそのままフロアになだれ込んでいった勢だった(ので、それなりにしゃしんは撮ろうとした)。殊に旭川実-札幌大谷はフルセットの最後の最後まで、どちらが代表になってもおかしくないくらいの展開。こういうときに何が勝敗を左右するのかということについて、わたしは未だにちゃんとした言葉を持たないが、「じゃあつよい方が勝ったんだ」というふうに、結論がひとつではない感覚はどこかにあって、たぶん敗れたほうを惜しむのは、そういう感覚があるゆえなんだろうなあ。代表決定戦で敗れたチームはその場で3位表彰を受けるのだが、その3位表彰というのがなんともぐっさり響くのがこの場だった感。

男子はインターハイから「4つ」が定まらない感。インターハイではベスト4に岩見沢緑陵と旭川実業が食い込み、されど代表になったのは東海大札幌ととわの森。この4チームがシードされた今回は、旭川実業が札幌藻岩に敗れた(そして札幌藻岩が勝ち上がり)が、岩見沢緑陵は勝ち上がって最終日までやってきた。前日、とわの森は恵庭南にフルセットで敗れた。その恵庭南にフルセットで勝った科学大高が勝ち上がってきた。群雄割拠、ではあったのか。

東海大学札幌 2-0 岩見沢緑陵

25-22 25-22

ともかく男子の1試合目は東海大札幌岩見沢緑陵。序盤、東海大札幌がリードを拡げたが、岩見沢緑陵がじわじわ追い上げる。じっと見ていると、岩見沢緑陵おもしろい。思ったところを半歩半歩ずらしながらパワフルな攻撃が刺さってくる。サーブの狙いもとてもよい。第2セットもリードされたところから追い上げていって1点差まで詰め寄った。そこでセットを取れれば、というところまで行って、そうはさせないのが東海なんだろうなという感はあるが、思った以上に痺れる試合になった。

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札幌藻岩 2-0 北海道科学大高

29-27 25-17

どちらのコートにも聞いたことのある苗字(ポピュラーな苗字とはいわない)の選手が見え隠れする対戦。いろんなところでみているおにーさんが増えたんだなあとも実感。

そして見ているうちに気がついたのだが、両チームともツーセッター。ツーセッターのチームはしばしば見かけるのだが、両方ともというのは珍しいんじゃないだろうかと思う。

第1セットは藻岩がリードするも科学大が追い上げ、一進一退のデュースにもつれ込む。そこを首の皮1枚粘り切った藻岩が、第2セットも中盤から主導権を握る。

20点を過ぎたあたりで「あれっ、藻岩って春高出たことあったっけか」とふと考えた。春高は2010年から全道で2代表になったのだが、4強常連に近い藻岩が、その先を勝って代表になったことは、実はいままでなかったことがわかった。国立大学などに進学するひとも多い学校で、インターハイ予選のあと2年生中心のチームになって、春高予選に際し何人かの3年生は出て、という状況になるという、春高というのはちょっと難しいタイミングになってしまっていたのであろう。今回もそういう編成であることは見て取れたが、制約のある中で掴んだ初代表。でかい。

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久しぶりに見に行けて良かった。代表に決まった各校の全国での活躍と、また見られるひとがいることと、この場で戦ったそれぞれの方々のバレー内外の前途にええことがあることを願っている。

追記:出場回数について

東海大札幌はこれが「50回目」の出場になるという。また、後日てれび中継を見ていたら、藻岩は初出場と思いきや「31年ぶり」の出場であるという。

???と思った。春高って50年やってたっけとか、31年ぶりってとか。

実は、春高は、2011年に1月開催になってからと、その前とでは、大会自体が別である。2011年からの大会「全日本高等学校バレーボール選手権大会」(リンク先Wikipedia)は、従来「インターハイ」に組み込まれていた選抜大会を再編したもので、歴代成績、出場回数などは2009年までのインターハイ分を含むものとなっている。ちなみに2019年が第71回。

藻岩は初めての「春高」出場にはなるのだが、その前に出ていたインターハイ分が加算されているため、出場回数としては「初」ではないのである。