/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

旅の記憶(3)ゆふいん(後編)

結局エントリ分けた。前エントリ→旅の記憶(1)ゆふいん(前編) - /ja あやつる YmrDhalmel
すぐ書こうとしたのに少々間が空いてしまった…(行ったのは2016/5/21)

これまでのあらすじ

ゆふいんに泊まって宿の自転車で金鱗湖を目指した

20160521|Yufuin

金鱗湖はしばしば「じゅわー」という蒸気を、その水面から噴きだしている。その雰囲気を上手く出せていたらいいなと思ってみたが、なかなか「しんぴてきに」とかは難しかったのかなと思った。たぶん、夜が明けきって、普通の朝になっちゃったからなのかな、と思っている。

此処が観光地だ、ということを改めて認識したのは、近くを歩くひとの多さを見たときであった。宿の浴衣に身を包んだ、近くに泊まっている風の方々も少なからずいたが、あるとき「じゃっぽーん」という音を遠くに聞いてびびったりした(無事だったのだろうか…とふと見たら、もういらっしゃらなかった)。泳ぐ魚が水面に見えて、いっしょうけんめいしゃしんを撮ろう撮ろうとしていたが、なかなかうまくいかなかった。

20160521|Yufuin

ふと、さきほどじゃっぽーんという音がしたほうに目を向けると、なんと。
20160521|Yufuin
こんにちは〜。

しばし後ろからこの二羽さんを眺めて、それからゆっくりと湖の周りを一周してから、また自転車に乗った。泊まった宿が別の敷地に持っているというローズガーデンに足を伸ばしてみようと思ったのだ。地図によると、駅のほうまで戻ってそれから…ということのようで。てっきり朝ごはんをつけていたと思った宿が素泊まりだったので、ちょっとした朝ごはんになるモノを調達しつつ…と思ったが、朝が早すぎたので、まだ空いているところはなくて、何か買って帰ろうということにしつつ、まずは駅のほうへ。金鱗湖に向かった道とちょっとずらして、湯の坪街道をぐいぐいと駅のほうへ。

駅のしゃしんを撮りたいなぁと思ったのは、ニセコ以来だった。
20160521|Yufuin
駅からホームがほんのり見える。
20160521|Yufuin

パンをちょっと買って、それから暫く線路沿いに走る。気分だけ中井さんのてつたび風味。しかし、それがいかに気分だけで、なかなか間抜けな光景であったか、というのは、あとあと思い知ることになる。
20160521|Yufuin

しばらく自転車を漕ぎ、すれ違った中学生におはようございますーと元気に挨拶をされて、そのまま愉快な気持ちになりながら、ローズガーデンに到着した。

此処に着くまで、そして着いてから、咲いている花をいっぱい見た。そしてそのたびに問うた。「咲く、ということはどういうことであるか」と。それが花である以上、どこか、自分が見られるところで、やっぱり、咲いていてほしい。何かに対してしみじみそう思った。でも、咲くということの定義も、実はよくわからなくて、それを見る、愛でる、自分の中にしかないのかもしれない。
20160521|Yufuin
20160521|Yufuin
20160521|Yufuin
20160521|Yufuin

そして気がつくと、ローズガーデンのちょっと先、踏切音が聞こえたと思ったら、黄色い気動車が1輛で駆け抜けていった。恐らく、そういうところは、時刻表などを見ながら、周到に準備して、撮るのだろうな…(+。+)アチャー。という感じ。

アチャーの体勢のまま、宿に戻る。朝改めて正面から見ると、やっぱり素敵な宿の門構え。だいたい8時。都合2時間以上彷徨っていたことになる。
20160521|Yufuin

宿に戻ったころには、寒かったはずが汗ばむくらいの状況になってて、荷物を置いてそのまま向かった朝風呂が非常に気持ちよかった。あがってから部屋で若干の考えごとをして、ひとつキメごとをして、それから、次の予定に間に合うようにゆふいんをあとにした。もっとゆっくりしたいのはやまやまなれど、これくらいがちょうどいい…わけではないけれども、短い割に、けっこうきりっと愉しめた。

帰りに、宿の方に駅まで送って貰いながらいろいろな話をしていた。それぞれに大変な思いをしていたという、むこう1ヶ月くらいのこととか、雪の降る季節のこととか、これからの楽しみとか。駅まで送っていただいて、深々とアタマをさげ…たら、そこに観光辻馬車がスタンバイしていた。おうまさんを撮らせていただいた。聞くに、白いおうまさんもいらっしゃるそうだ。

初めての者が、初めての者なりに、今、味わえる精一杯の…時間を過ごすことが出来た。いろいろ難しいこと、乗り越えなければならないことは、中にも外にもあるのかもしれないが、またその地を訪ねて、もっともっと深く味わえる日が来ることをねがっている。時が経った今もやっぱり噛みしめているのである。
しゃしん(ここにのせなかったものも)→201605|Yufuin(ゆふいん) | Flickr