/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

わたしのドリームマッチ

早いもので、札幌に越してまもなく4年になる。越した次の土曜日に、開催中だったリーグ戦の最終日を見たんだった。道順を調べて北翔行って。
次の年から、本格的にリーグ戦を見に行きはじめた。その年の1年生の中には、前年のきたえーる、春高予選で見た選手も、少なからずいた。
見ている自分の立ち位置とか、距離感とか、たのしいポイントの見いだし方とか、いろいろな試行錯誤を伴いつつ、観戦を繰り返して、そしてだんだん、この場所で大学の試合を見る、というのが、自分の中でかけがえのないものになってきて、現在に至っている。

リーグを見始めて4年目のことし、そのときの1年生が4年生になっている。北海道学連が、国体に向けて選抜を組み始めて4年目、でもある。2年目に本国体に出場し、しかし、昨年は選抜チームとは別に札大が単独出場し、大学生同士が代表決定戦を戦った末、札大が本国体に進出したのであった。
ことしは春リーグを札大が制し、札大の照井監督が学生選抜の監督を務めることとなり、そして学生はほぼ北海道学生選抜に集結した。リーグ戦を熱く追ったのを思い出すくらいに、かなり楽しみなチームだ、そう感じているのが、ことしの学生選抜。

ゆえに、「サンガイア」*1が留萌にやってきて、このチームと一戦交える、というのは、ほんとうに楽しみだった。恐らく、まずは、その「楽しみ」が、留萌で楽しみにしていたいろいろなことのなかで、突出していたような気がする。

昼休みを挟んで、ふたつのチームが9セットを戦った。わたしにとっては夢のような時間であったが、その夢に、ちゃんと濃い内容があって、ひとつひとつのプレイがその胸を高鳴らせていった。以下、各セットの得点を記す。


  1. 茨城25-21北海道
  2. 茨城25-23北海道
  3. 茨城25-21北海道
  4. 茨城29-27北海道(おひるやすみ)
  5. 茨城25-22北海道
  6. 茨城26-24北海道
  7. 茨城26-24北海道
  8. 茨城26-24北海道
  9. 北海道25-21茨城

「セットの点差は全部2点差なんだけどストレート決着」という試合にしばしば出くわしている、という記憶が蘇った。何故か、2009秋の関東2部・国士舘-宇都宮あたりを想起するのだが(なぜだ)、それはそれとして、北海道が5点くらいリードしていたところから、茨城が逆転、というシーンが、徹底的に続いたのである。その糸口はサーブだったり、ブロックだったり、ミスだったり…
でも、その中で、お互いにとって、その課題を感じて埋めていける、そんな貴重な時間になっていったんだろうな。そう思って、じっとじっと見入っていたのである。それぞれの選手の表情を追って、その時間のありがたみを思ったのである。

翌日、この日の状況を問われ、事実を伝えたのだが、ちゃんと温度まで伝わったのか怪しい気がした。一見、攻めきれない北海道、という図式に見えなくもないのだが、ちゃんと土俵際で堪えて押し返してくれる相手とじっくり闘い、攻められる機会というのは貴重である。そういう時間であったことを、ちゃんと伝え切れたかな…
本番までの期間で、この経験をちゃんと消化して一歩前に進めるのであれば、それはありがたいことである。せっかく、代表として本国体に臨むまでのアドバンテージがあるのだから、それを活かさない手はない。本番、存分に戦いきれるように…

去年よりもちょっと涼しかった留萌の体育館での、わたしにとっても夢の時間。そこから、それぞれに何かが始まることを願う。



*1:つくばユナイテッドSun GAIAメイン、国体仕様のチーム