/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

オーバーパス

もう10日前のことになってた。いつも応援している方に、方々に、「よろしくお願いします」といって、その目を見て、そのボールを見て、そのボールの来る方へからだをはこんでいたのは。

その感覚が忘れられなくて、バレーしたいなぁと思うようになった。バレーしたいなぁといっても、なんでもやれるわけではない。でも、なんだか、やっぱり、やりたくて、やりたいときにちゃんと出来るように、体育館で履けるシューズをひとつ用意した。やろうと思ったときに着られるTシャツはけっこうある*1。この前穴の空いた旧いジャージもある。月曜の夜に行けば、バレーが出来る場所も識ってる。

大きな荷物を抱えて仕事の帰りにその場所に向かった。少年がふたりネットを張っていた。この時間、どこかでネットを張っているひとが、他にもいるのかもしれない…そんなことを思いながら、ネットを張るところを見つめていた。暫くひとは増えなくて、なんとなく言い出せなくて、なんとなくストレッチをしたり、ボールをぽーんと上にあげたりしてた。少年たちはどんどん増えていって、それぞれが対人をやったり、近況を話したり、誰かのはなしをしたり、していた。

言い出せなくて、それを見つめながら、バレーボールのある光景を、そしてそれを愉しむ少年たちを、眺めていた。

久々にお会いした方と久々にゆっくり話をした。したあとで、おそるおそる切り出した。
「オーバーパスがしたいんです」と。
交代交代で、ふたりのプレイヤーが相手をしてくれた。なんとなく、パスが繋がるときには、相手に身を預けて、相手のペースにちゃんと乗れているそんな感じがした。別の言い方では、ついていくのが必死ともいうのだが、そんなときは、なんというか不思議と気持ちが和んでしまっていた。10日前にそう思ったように、相手が上手だと、やっぱりそのあたり、自分が出来ると錯覚するくらいに、続くんだなと改めて実感した。たたかうことをしたいのであろう相手に悪い気がしたけれど、それでも、とても、ありがたいと思った。そして自分が上手くバランスが取れていないというときに、そのことがわかるくらいにはなった。そういうときは、ちょいと心が乱れた。ほんの10分くらいで息が上がったくらい、どーにもならなかったのだが、オーバーパス、妙にたのしかった。

オーバーパス。それはバレーボールのひとつの要素にすぎないのだが、なんというのだろう。自分が自分のものとして今、触って、心を研ぎ澄ませ、落ち着かせ、高まらせる大事な要素なのかもしれないなぁと思った。もっと続きたいし、もっと続けられるようになりたいし、身を預けるだけじゃなくて、ちゃんとコントロールもできるようになりたいが、まずはこの感覚をだいじに出来て、また、やれればいいなぁ。そう思った。そう思ったときに、ちょうど、テレビのニュースで、「キャッチボール部」の話題が展開されていて、妙に心をえぐられたのだった。

ので、また、どこかで、どなたか、どうぞよろしくお願いします。

*1:ほぼつくばさんグッズ