/ja あやつる YmrDhalmel

バレーボールを見た記録が多いです。主に北で、たまに南で。

天皇杯北海道予選2日目

ここから1チームしか進出できないというのはわかっているのだが。わかっていたのだが。顔ぶれを見ればいろいろ想定はできていたのだが。それでも。それでも。男子コート張りつきにつき、男子のみ詳細を(テキストは追って)。女子は北翔大学がCHOP!!をフルセットで破ってブロックラウンド進出を決めた。
ブロックラウンドは9月15日に美香保でおこなわれる。

男子準決勝

nakaichi2001 2-0 札幌啓成高校

25-16 25-16
K)1前坂 8山本 11深山 7高取 6大友 10野田 L9長谷川
N)23中陳利 16中陳大 6堀 33廣瀬 27藤井 24鳥庭 L39橘
もともと昨日の試合が組まれていなかった(シードされていた)nakaichi2001と、昨日予定されていた試合が対戦相手の棄権により不戦勝となった札幌啓成高校、いずれも本日緒戦。
啓成高校は初めて見たのだが(昨秋の春高予選には出ていて、プログラムでは見た)、きちっとすなおにまっすぐバレーボールを育ててきているチームだ、という印象。センター線がけっこう高身長で、ブロックにはしばしば見応えあるシーンがあった。しかしやっぱり百戦錬磨のおにいさんたちはひと味も二味も違った感。殊にサーブなどで容赦なく攻めてきたのが印象的だった。そう。天皇杯はそれがいいのだ。カテゴリを越えて、同じ部門では出会えないようなチームと対峙していろんな刺激を受ける。そういう機会が地区単位で得られる(そしてそれを目の当たりにできる)ので、わし天皇杯すきなのねん、である。
そして、今後たのしみな(監督も選手もあの場を愉しんでいたような気がしたし)高校生を、その先で待つおとながちゃんと見ていて、目にとめてて、いろいろ声をかけてたりするのであれば、それはとてもいいなぁ、と、わたくしなど思うわけである。

北海道クラブ 2-1 SPR2011

25-19 22-25 27-25
H)14吉田 10中田(3S-:20玉手) 8外山 11淺井(3S途中-:18倉内) 15日下慎吾 6日下慎也 L5小林
S)24稲田 7片岡 15鳴海 3渡辺 2白川 18林 L13神田
昨日6人だったSPR2011は本日7人。リベロがいる!…のはさておき、しかしMB3人…と思ったら、稲田をWSに入れていた。
立ち上がりは完全に北海道クラブの流れ。SPRはセットが渡辺に集中するもかなり難しい状況。
雲行きが徐々にかわってきたのが第2セット中盤からであった。北海道クラブが5-1と大きなリードを奪い、これはそういう試合になってしまうのか…と思いきや、第1セットそんなに打数が多くなかった稲田が徐々に決まりはじめ、そのうち爆発し始めた。10点過ぎで同点となり、以降徐々にSPRがリードを広げていく展開。北海道クラブは終盤追いつくも、最後は22-22からSPRにブロックが3本連続して出てフルセットに突入した。
迎えたファイナルセットは、SPRが片岡のサーブの折に大量得点。サーブが決まったり、バックから稲田が決めたり。7-1と一気にリード。その後もSPRがリードを保ち、13-8でコートチェンジ。引き続き鳴海が決めSPR14-8となったところで、北海道クラブは淺井→倉内。ここから外山のブロックなどで北海道クラブが徐々に点差を詰めはじめ、一時2点差まで点差が詰まったのだが、再びSPRが突き放してSPR21-16。北海道クラブは2度のタイムアウトを使い切る。
しかし、ここからじわじわと北海道クラブが追い上げる。SPRにミスが出たり、当たっていた稲田を吉田のブロックが捉えたりで忽ちSPR22-20。2点差。SPRが2回目のタイムアウトを取ってから、もう一度吉田が稲田をブロックし1点差。
SPR23-21から外山が打ち込んだアタックを渡辺がパンケーキで上げるも次がドリブル、というようなプレイもあり、引き続きもう一本外山が決めてついに北海道クラブが23-23と同点に追いついた。その後SPRがマッチポイントを取るもほどなくデュースに突入する。外山と渡辺、両方のエースの打ち合いとなる。25-25から北海道クラブは前衛に上がってきた日下慎也のブロックでマッチポイント。最後はSPR渡辺の放った足の長いアタックにワンタッチなくアウト。
一時はどうなることかと、という試合、大逆転で北海道クラブがもぎ取って決勝進出した。しかし、第1セットの感覚から見ると、なんというか思いの外難しい試合になったのだろうなという感はした。SPRにまた新しいたのしみが出来た感もあったし。

男子決勝

nakaichi2001 2-1 北海道クラブ

18-25 25-21 25-23
H)14吉田 10中田 8外山 18倉内 15日下慎吾 6日下慎也 L5小林
N)23中陳利 16中陳大 6堀 33廣瀬 27藤井 24鳥庭 L39橘
きょうだいふたくみーな対決、わたくしが観戦するのはこれが2回目。これまで何度となく熱い戦いを繰り広げてきているであろうが、この試合は格別であったのだろう、と、試合中、そして試合後の余韻を思い起こす。
立ち上がりは北海道クラブが主導権を握った。序盤いきなり4点を先制し、その後も小刻みにブレイクを繰り返して点差を広げていく。nakaichiは中陳大にセットが集中するも、なかなか乗り切れない印象があった。第1セットはほぼ一方的に北海道クラブが先取。
しかし第2セットに入ってnakaichiがじわじわと盛り返す。徐々に止められない、止まらないグルーブが起こる。終盤一気に押しきってフルセットに。試合がどう動くか、まったくわからなくなってきた。
ファイナルセットは連続ブロックなどあってnakaichiが5-1と飛び出す。北海道クラブがすぐに1点差まで詰め寄るも、nakaichiがリードした状態で進む。13-11でコートチェンジ。第1セットの状況を忘れてしまったが如くnakaichiがノリノリである。既に止まらん状況になっていた。
そこからいちどは北海道クラブが倉内、日下慎吾の2連続ブロックで2連続ブレイクとして追いつく。19-19。以後、緊迫したサイドアウトの応酬が続くが、nakaichi23-22から中陳大が決めてnakaichiがマッチポイント。北海道クラブは外山が決めてデュース目前までいったが、最後はnakaichi・中陳大のアタックがコースを鋭く抜き、勝敗が決した。
「これでしばらく引退できないね…」なる声がいずれの陣営からも零れてきていたのがなぜか印象的であった。ことばにしきれないほどの余韻が残った。どこかが勝ってどこかが負けて1チームだけ先に進めるというのはわかっていて、結果がどう転んでもそれなりに何か心に残しちゃうんだろうなと思っていたのだが、やっぱりそうなっちゃった。これだけのクラブが集まってどこも直行権を持ってないってどういうことなんだ、と、ぐるぐる。
何にせよブロックラウンドに進出するのはnakaichi2001と決まった。北海道クラブには国体という大きな舞台が待ちかまえている。ブロックラウンドには高校や大学の上位チームが進出してくると思われるが、果たしてどういう展開となるか。